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弱々しさの中に逞しさ 〜夢とロマンの「竹久夢二美術館」〜

竹久夢二美術館  竹久夢二美術館 

 おとぎ話の世界から大正ロマンへ−。この際、鬼怒川温泉で文化の香りを存分に味わおうと、「人形の美術館」を見た後は、その足で約7キロ離れた「竹久夢二美術館」(臼井静枝館長)を訪れた。
 「弱々しさの中に女の逞しさ、強さが見て取れます」。女性スタッフが作品の特徴を説明してくれる。「そういうものかな」と思い、館内に入る。まず、入り口の「燈籠流し」が目に留まった。子供を連れて立っている女性の後ろ姿を描いた作品だ。どこかで見たような懐かしい光景。絵画に門外漢の私にも、昔の日本の母の姿が浮かぶ。「耐えている女」「待っている女」を描いた作品が多い。
 夢二ゆかりの品々もある。モデルの女性の肩に手を掛け、歌手の淡谷のり子らと一緒に写っている貴重な写真。「婦人グラフ」の版画シリーズも興味をそそる。あらためてパンフレットを見ると、「華やかなりし大正時代に夢とロマンを追い求めた天才画家竹久夢二。叙情と哀愁に満ちた作品とゆかりの品々」とある。
 オープンしてから今年で10年。今では観光名所になり、肉筆画(約40点)木版画(約100点)がショーケースに収められている。
 人形の美術館館長を兼任する臼井さんは「若い時に、燈籠流しを見て衝撃を受けました。1枚の絵から耐えることを教わり、私の人生を変えてくれました」と話している。
 真冬に温泉場で美術館めぐりをするのも、おつな味がする。

「竹久夢二美術館」  http://www.yumeji.co.jp/


2008年1月取材  ルポ担当:尚

 

 

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