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鬼怒川・川治 体験ルポ

味にこだわり、昔懐かしい手作りコロッケ 川治温泉で「坂文精肉」を営む坂内源之丞さん

坂内源之丞さん   肉の坂分
坂内源之丞さん   肉の坂文
名物コロッケ屋さん    
名物コロッケ屋さん    

 

 川治温泉の中心部で店を構えてから半世紀。精肉店の傍らコロッケを作り、売りさばく坂内源之丞(65歳)さん。お客さんにはニコニコ顔で応対し、明るい大声で話し掛け、「名物親父」として親しまれている。
 1958年、姉が開店した店を手伝い始めた。「東京・築地に就職の予定だったが、おばあちゃんに言われ、店の手伝いをした。ジャガ芋をつぶしてから学校に行ったものです」と懐かしそうに話す。
 当時はコロッケ1個5円の時代、住民はコロッケを知らず、「それ何?」と聞かれたこともしばしば。今では地域にすっかり浸透。店のショーケースにはバラエティーに富んだ12種のコロッケが並ぶ。
 「何か、いい名物はないかと、家族といろいろ考えた。お客さんや知人の教えで、10年ほど前にチーズを入れたオランダコロッケを考えついた。それがヒット、毎年のように“新作”を手がけ、種類が増えた」と言う。行楽シーズンになると観光客も加わり、店の前に行列ができるほどで、マチ興しにも一役買っているようだ。
 食材にこだわり、ジャガ芋は北海道の大地で育まれた「今金男爵」を使う。長年の経験を生かした揚げ方、作り方で昔懐かしい味を醸し出す。秘訣は「何よりも気持ちを込めて作ることです」と笑顔で言う。帰り際に、揚げたてのコロッケ(50円)と、オランダコロッケ(70円)をいただき、ほうばった。作り手の心の温かさが身にしみた。

2007年12月取材  ルポ担当:尚

 

 

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