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伝統の中に新しさを:三代目女将奮闘記

伝統の中に新しさを:三代目女将奮闘記

「売り物はやっぱりお風呂」としみじみ語るのは、鬼怒川温泉でも老舗に数えられる「ほてる白河 湯の蔵」の三代目女将、荒川和子さん。初代が福島県の白河出身だったのがホテルの名前の由来。昭和21年創業で、すでに60年以上が経過した。この間、昭和51年4月には火事に見舞われ、荒川さんが東京・下町からお嫁にきたのが、その翌月の5月というあわただしさ。

これまでに最も大きな衝撃を受けたのは、いうまでもなく鬼怒川温泉郷の変身。かつて社員旅行に代表される団体さんが中心だったのが、時代の移り変わりとともに、宿泊客は家族や小グループ中心に。女将さんは「もともとが小規模なホテルで、無理に拡大しなかったのがよかった」と振り返る。サービスの原点である鬼怒川を見おろす露天風呂や大浴場をアピールして、リピーターのお客さんに喜んでもらい、介護が必要な人も貸切の露天風呂が楽しめるように手直しをしたと静かに語る。

女将さんにとって最近うれしいことがあった。27歳になる息子さんが昨年末に沖縄のホテル修業から戻り、「湯の蔵」の経営に加わってくれた。インターネットを駆使して、これまでに接触のなかった客層の開拓に取り組み、ぼちぼち効果が出始めたとか。女将さんの長年のキャリアと、息子さんのIT感覚がかみあって「四代目」の時代を切り開きたいと夢は膨らむ。

ほてる白河 湯の蔵  http://www.shirakawa-yunokura.com/

2007年6月取材 ルポ:福間宰

 

 


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